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ひとに寄り添うデザインの追求

デザインの素人なんていない

「デザインについては素人なので的外れなことを言うかもしれませんが…」

クライアントの方とデザインの話をしていると、たまに上のような言葉を聞くことがあります。デザインの素人とは“デザインについては専門的に勉強していない”という意味でしょう。でもよく考えてみると、デザインに素人と玄人ってあるのかな?と思います。

ここ数日、仕事でひらがなのロゴを作ることになり、参考になるようなロゴはないかと、書籍やサイトを探していると、そんなことを考えさせられるデザインに出会いました。それが以下のロゴ。

千葉県 ロゴ
【参考】 新しい千葉県ロゴの作成について

デザイナーは「仲條正義(なかじょうまさよし)」という方で、デザインの業界では非常に有名な方です。受賞歴も華々しく、業界の重鎮と言っても差し支えないでしょう。ところがその重鎮がデザインした千葉県のロゴの評判があまり芳しくなかったようです。

具体的な批判の内容は痛いニュース(ノ∀`)とその周辺記事をご覧になっていただくとして、主だった内容を以下に書き出します。

  • 洗練されたデザインって宣伝する割に全然洗練されてない
  • 税金の無駄遣い
  • とにかくダサイ。フォントそのまま流用のがマシ

ちなみにJ-CASTニュースの記事によると、

「デザインをやっている人たちには好意的な評価をいただいていますが、(これだけ反響を呼ぶのは)意外だった。意図していたところを踏まえると、広報効果としてはあまり…」

とのことで、どうやらデザイナーには受けが良かったようです。

当然、デザイナー以外の方でも「このロゴが良い」という方がいたり、話題になった時点で成功では?という意見もあるくらいなので、一概にこのデザインはダメということでもありません。個人的な好き嫌いの感情はあっても、(ロゴ)デザインの良し悪しは何で決まるのか?という問いにはなかなか答えを見いだせません。

しかしながら、そういうデザイン論が交わされる時、「何も知らないだろうから」ということで、いわゆる素人の意見は無視されがちです。でもデザインされたモノに見て・触れて・使うのはそのいわゆる素人なんです。その人たちの目線で語られることの中にもデザインの真実は含まれているんではないでしょうか…

事実、上のロゴの批判の中に、「ロゴなんかを変えるよりももっと実際的に変えなきゃいけない部分は沢山あるし、そっちに予算を割いて欲しい」なんてとても鋭い意見もあったくらいです。デザイナーよりもむしろそれ以外の方のほうが冷静に見てるんじゃないかな…とさえ思えます。

ですから、クライアントや多くのパートナーには「デザインについては素人なので…」なんて遠慮せずにどんどん意見を言って欲しいと思っています。

デザインをする上でデザインの素人・玄人の垣根なんて余計なモノはいりません。必要なものは目の前にある問題を解決しようとする姿勢と、そのためにクライアントとデザイナー、その他多くの仕事に携わる人たちが一丸となること、だと思います。

One Trackback

  1. [...] 前回「ちばロゴ」の記事を書いていて、webはこれからのデザインを変えられるだろうか?と少し考えてみました。誰でも発言できるwebという場所が現れたことで、デザイナー(作り手)と一般消費者(使い手)の間に意識のズレ、価値観の剥離が頻繁に起こりえることが実感としてわかるようになりました。 [...]

    2008-08-01 at 06:35

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